カバン・袋物・帆布加工一式 一澤信三郎帆布

信三郎のええかげんな話

Date 2019.04.17

#94 折々のことば

私は毎朝起きるとすぐに新聞に目を通すのが習い性となっています。
新聞が休刊日でポストに朝刊が入ってへんとがっがりで、夕刊が待ち遠しくなります。
若い人たちはインターネットのニュースで済ませがちで、新聞を購読せーへんそうやけど、私らの世代は毎日欠かさず新聞を読みたいんですわ。
私は、全国紙、地方紙、経済紙と、読み切れんのに三紙をとっています。
その中でここ何年か、最初に目を通すのは、朝日新聞の朝刊一面に掲載されている、鷲田清一さんの “ 折々のことば ” です。
古今東西、有名、無名に拘わらずたくさんの人の言葉から毎日ひとつ選んで、鷲田さん流のかみ砕いた解説とその言葉への思いを、当意即妙に語ってはります。
毎朝欠かすことなく、4月17日で何と1435回目。驚くべき数字です。
その博覧強記と見識と、たゆまぬ努力に脱帽です。やっぱり私とは頭の出来が違うんですなあ。
ある日の言葉に「仁王立ちになって、時代に立ちはだかれ!・稲垣喜代志」とありました。
今、世の中は混迷を深めています。それぞれが濁流に呑み込まれんように踏みとどまって思慮深く行動せんとあかん。ええ言葉やと鼓舞されたんやけど、いかんせん、私は穏やかで脱力系の性格で、勇ましく六方を踏むことはできそうにありまへん。鷲田さんの言葉は、“ 自前の道にそっと踏み出すのも立ちはだかりの一種だろう ” と続きました。
そうなんや、大勢に追従することなく、我が思う道をゆっくり牛歩のごとく歩んだらええのやと。
恥ずかしながら「とことん時代に遅れ続けよな、言うてんです。」と言う私の言葉も、昨年10月7日に取り上げてくれはりました。
私も、うちの生業(なりわい)も牛の歩みで、時代に立ちはだかるのは難しいけど、ちょっとづつ鈍重に前に進んでいけたらええなあ。
“ 折々のことば ” は私の毎朝の頭の体操です。ボケ封じでもあります。
鷲田さん、お忙しいやろうけど、止めんといつまでも続けてくださいよ。