カバン・袋物・帆布加工一式 一澤信三郎帆布

信三郎のええかげんな話

Date 2018.07.21

#84 ああ もったいない

ある朝、“ 売れ残った服を国内で年間10億点廃棄している ” という新聞記事を読みました。
驚きです。
売れ残った服を、タグを外してブランド名が判らんようにして廉価で売ったり、産業廃棄物業者にすべて破砕して焼却するように依頼したりするんやそうです。
横流しされて安う売られたら、ブランドイメージに傷がつくし、倉庫に保管すれば資産となって税金がかかるんで、焼却するんやろうね。
その服を誰が作ってるかと言うと、人件費の安いバングラデシュあたりで大量に作っているらしい。そやけど、なんぼ製造コストを抑えても、仰山売れ残って処分してたら、何にもならへん。結局は作ってる人の長時間労働、低賃金につながるんです。
日本の縫製業者は、コスト削減のあおりと高齢化もあって、激減してるんやそうで、こんな状況では、ええ腕を持った職人がいなくなってしまいます。ええもんを作るには、職人を大事にせなあきません。
がむしゃらに製造コストを抑えるんではなく、良質な素材で良い製品を作って、正当な値段をつけて売るという、真っ当なことが置き去りにされているような気がします。
国連では、SDGs(持続可能な開発目標)の中で、『つくる責任、つかう責任』という項目があるんやそうです。
私ら消費者も、安さを喜ぶのではなく、「適正に作られているか」に関心を持たなあかんようです。そのモノと値段が見合った “ そこそこ ” のモノを選ぶ眼力が必要なんでしょう。
いつになく、えらい、くそ真面目な話になってしまいました。
もう今更、何を着ても似合わんのはわかってるんやけど、似合う似合わんは別として、服はそれぞれの自己表現やと思ってます。自分の服は、直感で “ これええなあ ” と全て自分で選んで買うてます。
近頃、おっさんの着るおもろい服は、なかなか見つけられませんが、いったん気に入って買うた服は、袖口を修繕してもろうて、とことん着たりもします。
昔のISSEYのPERMANENTEのように、素材のおもろい、自分的に洒落てるなあと思う服にはなかなかお目にかかれんのが、残念なことです。