カバン・袋物・帆布加工一式 一澤信三郎帆布

信三郎のええかげんな話

Date 2018.03.15

#79 インド遊行

昔からの知り合いのけったいな和尚に誘われて、体力気力の残っているうちに行っとかな・・と、インドとネパールへ釈迦牟尼の七大仏蹟を巡拝する旅に出かけてきました。
和尚は、若かりし頃にインドの大学に五年間留学して原始仏教を研究し、その後、此の地を行脚した先達です。かなり強行な日程と、インド(?)に当たり、メンバーのほとんどが途中から体調不良に陥りました。
私は何とか無事に帰国したものの、ほっとしたのか、2、3日後に体調が悪うなって、食欲減退と腸の不調であっという間に3キロ痩せるという体たらく・・。何でや?
ラオスや、ミャンマーの国境にも行ったけど、こんなこと初めてや。1か月近く経って、漸く快復してきたところです。
インドは魔境、ハマる人と金輪際こりごりに分かれるそうやけど、今のところもういっぺん行こうとは思わへんなあ。
ネパール・ルンビニの釈迦の生誕地や、インド・スラバティの祇園精舎、クシナガラの涅槃堂、ブッダガヤの金剛宝座などの仏蹟を訪れましたが、その地で先祖の追善供養の法要をしていると、涼風がわたり、菩提樹や沙羅双樹の木陰にお釈迦さまのお姿を彷彿とさせる、崇高な気配を感じました。
ところが、旅の途中のインド北部の風土と民衆の暮らしは、想像を絶するもので、ほんまに百聞は一見に如かず、とつくづく思わされました。
乾季の土埃とごみの山。信号が無いうえに交通ルールも無視して、交差点に突っ込む自転車、馬車、単車、トラック、バスの群れ。そこに鳴り響くクラクションの騒音。車が渋滞するとへっちゃらで対向車線を走る車。
昼も夜も、道に横たわる人、牛、野良犬の群れ。
スラム街で空を見上げれば、盗電のための絡み合った電線や針金。
太古から変わらない極貧の生活の中で生き抜くたくましい人々。
驚きの連続で、今でも情景がフラッシュバックします。

ベナレスでは、聖なるガンジスの河岸で、何体もの亡骸を火葬して流していました。そこでは老若男女が静かに沐浴をしている姿もありました。
「あかんようになったらガンジスに流してや。」とうちの人に常々壮語してたんやけど・・、得体の知れん大河を見てからは、もういっぺん考えさせてもらいます。
僅か11日の巡拝の旅でしたが、いつの日かお釈迦さまの下に伺った折に、“ あんた、誰や ” ではなく、“ なんや見たような顔やな ” とおっしゃっていただければ有難いことです。