カバン・袋物・帆布加工一式 一澤信三郎帆布

信三郎のええかげんな話

Date 2016.12.07

#61 大きな古時計

20年余り前の休日、いつものようにぶらぶらしていると、寺町通りで、古い時計が並んだ小さな店を見つけました。なんとのう、覗いてみると、薄暗い店の奥に狭い工房があって、店の壁にいくつかの掛け時計が並んでいました。聞いてみるとほとんどが外国製で、100年以上も前の時計ということでした。
ねじを巻いて振子で時を刻みます。時を知らせる、“ ボーン、ボーン ” という音が何とも言えずゆったりしていて、すっかり気に入ってしまいました。
最近の電池で動く時計とは違って、少し進んだり遅れたり・・・と、癖はあるようですが、1分1秒を争うような仕事はしてへんので、私にはこれが似合うてます。店の1階の柱に掛けていますが、ドイツの「グースタブベッカー社」製で1890年ぐらいのものだそうです。打ちっぱなしの店舗に、時報が優雅に響きます。
その後に、またおもろい時計を見つけました。店の2階に掛けてある時計です。達磨のような型で、何と月と日付と曜日を表示します。閏年もあるし、毎月の日数も違うのに、どうやって合わしてるんやろうか・・・。私の頭では皆目わかりません。ただ、時々くるって調整してもろうてますが、それもまたご愛敬です。これはアメリカの「ISAKA」製のトリプルカレンダーで、1900年ぐらいに製造されたものやそうです。
最後の一つは、昔からうちに伝わる、100年以上も時を刻んできた時計です。
アメリカの「Waterbury co.」のもの。やっぱり1890年ぐらいのものらしい。以前に時計に詳しいお客さんから「これは、キッチンクロック」と言われました。アメリカの庶民が台所に置いてたもんなんでしょうな。
うちの時計は「大きな古時計」の歌のように100年で終わらんと、まだまだしぶとう動いてます。機械時計は、コンピューター制御のもんと違うて、いつまでも修繕して使えるんです。
私は部品交換も利かへんし、深酒やめて、もう少しへこたれず長持ちせんと・・。

今もそのお店は東大路新門前を西に行ったところにあって、いろいろな古時計が、様々な音で時を知らせています。
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