カバン・袋物・帆布加工一式 一澤信三郎帆布

信三郎のええかげんな話

Date 2016.11.09

#60 お神輿さんが目出度く元のお姿に

うちの氏神さん粟田神社は、貞観十八年(876年)に創建されたという、由緒正しい神社です。神輿は1トン以上もある威風堂々とした立派なものです。重いうえに担ぎ手不足で神輿の渡御は1959年から40年以上も途絶えていました。
それが粟田祭の1000年祭を機に復活したんですわ。
その神輿は、文久2年、約150年ほど前に作られたものです。さすがに長い年月を経てそこかしこに傷みが出て、いっぺんここらで大修理をせなあかんなということになりました。彦根の工房で修理してもらうことも決まって、さて、修理費用を集めんならん・・・。一年がかりで氏子や賛同者の皆さんの浄財が2000万ほど集まりました。欠損したものを補い、新たに渡金(金メッキ)を施して、今年のお祭りに燦然と輝くお姿で戻って来はりました。そやけど、伝来の金工・木工・漆芸などの技法がこれからも伝わっていくんか心配やなあ。

屋根の上には、“宝珠” に代わって華麗な “鳳凰” が!!不思議なご縁で先代の神輿が滋賀県の神社に納まっていることがわかって、お蔵から長年出せずにしまったままの神輿から、鳳凰を有り難く譲っていただけることになりました。その鳳凰が元の粟田の地に150年ぶりにお目見えすることになったんです。ところが100キロ以上も重うなったうえに、鳳凰さんのお陰で高さが大分に高うなりました。神社の鳥居をくぐれるやろうか、青蓮院の勅使門にぶつからへんやろうか・・。色男で力のない会長の私は、ハラハラドキドキでした。
いよいよ10月10日、朝から快晴となって、眩しいぐらいに金ぴかの神輿の雄姿が青空に映え、大神さんのご加護で鳥居も門も無事にくぐることができました。大勢の担ぎ手が威勢よく力を合わせてくれはったことは、言うまでもありません。
私は今更修繕しても20代には戻れへんので、そろそろ若うて力のある色男に、会長を譲りたいもんです。