カバン・袋物・帆布加工一式 一澤信三郎帆布

信三郎のええかげんな話

Date 2014.02.15

#24 映画『ある精肉店のはなし』

写真家で、映画監督でもある本橋成一さんとは、ほんまに長いお付き合いです。
40年ぐらいになるんでしょうか・・。私が「一澤帆布」に戻る前から、うちのかばんにカメラや機材を入れて、ずっと愛用してくれてはります。きっと今では、うちのかばん達が押し入れいっぱいあるんやないでしょうか。
本橋さんは、「炭鉱」「サーカス」「上野駅」「大衆芸能」「チェルノブィリ」などを撮って、土門拳賞も受賞されている著名な写真家でもあり、「ナージャの村」などの映画監督でもあります。

その本橋さんがプロデューサーを務め、お弟子さんの纐纈(はなぶさ)あやさんが監督をされた映画「ある精肉店のはなし」が、今各地で上映されています。
代々家業として牛を育て、その牛を自ら屠畜して、それを余さず私たちの日々の「糧」として、精肉店に並べる。その日常が淡々と描かれている映画です。性格の穏やかそうな牛を選んで、丹精込めて育て、やがてその時が来たら命をいただき、それが私たちの糧になる、それがこの精肉店の仕事です。
代々家業として受け継いできた仕事を、毎日真摯にやっていく姿が、うちらの家業とダブって見えました。「これしかできません、そやけどこの仕事は誰にも負けへん。」という誇りを持ってやっている仕事は、やっぱりええなー。
命をいただいていることを忘れんと、食べ物を粗末にしたらあかんのやと、いつか孫たちにも観せたい映画やった。
この映画に登場した屠場は、2012年に閉鎖されました。こんな職人仕事の記録が残されて、ほんまによかった。機会があれば、たくさんの方に観て欲しい映画でした。

☆映画「ある精肉店のはなし」は、京都では、「京都シネマ」で上映中です。
http://www.seinikuten-eiga.com
☆本橋成一さんの写真絵本「うちは精肉店」は、最寄りの書店またはポレポレタイムス社にお問い合わせください。
http://polepoletimes.jp/times/